ただいま午前1時半。やっと原稿を書き終わって、早く寝なくちゃいけないのに(明日は6時起床)。
なんか興奮しちゃってるのよね。書き上げたあとは。
長野から帰ってきて、講師業が続き、打ち合わせの日程もなかなか組めず、美容院もキャンセルしまくりで申し訳なく、、、
12月はとんでもないスケジュールなんだけど、1月の後半までめちゃくちゃなスケジュールが続くことに気づいてしまった。
今朝、久しぶりにジムに行って。私が密かにジムで一番素晴らしいと思っているのりこさん(同じ名前)としょうこさんがいらっしゃるんだけど、今朝はしょうこさんにお会いできました。
しょうこさんは大大大の芸術オタク(しかも一家揃って)で、今年のお正月は家族4人でオランダまで「魔笛」を鑑賞しに行ったという。
そのしょうこさんがね、「典子さんは苦手って言ってたけど、ラトルのブルックナー、もう最高だったわよ!」って教えてくれまして。
そう、あのベルリンフィルの天才指揮者と言われるラトルのことよ。
わたしはラトルのちょっとエゴが強い感じが好きじゃないんだけど、でももちろん超越天才なわけでして。
そのラトルが古典のブルックナーを振るというのもちょっと面白いなとは思ってて、本当はわたしも聴きに行きたかったのよう。
でも殺人的なスケジュールすぎて、もしかして国立博物館の「ハニワ展」も行けないかもしれないっていう。
そんなことを愚痴ってたら、「典子さん、仕事しすぎはダメよ」ってしょうこさんに言われました。
ああ、こういうことを言ってくださる素晴らしい方だから好きなんだなあと。
ほんとにね、最高の芸術を見逃してはいかんのです。魂が震えるようなね、やっと最高の芸術がわかるようになったんだから。
とにかく今日は授業をこなして、1日の楽しみは夜ご飯の時に相方と何かを見ることなのね。
で、二日前から「笑いザップ」にハマってまして。確かネトフリかアマゾンか?
吉本の企画で、全く売れそうにない若手芸人を、一ヶ月鍛えて笑いのコツを掴ませるという企画。
わたしも相方も、大好きな小籔さんが指導するならちょっと見てみようかってなって。
それがめちゃくちゃ面白いわけ。ちょっとナメてたのだけど(小籔さんすみません)なんとシーズン10まで作られてた。
小籔さんは地味だけど実力がある人だから、良い番組を作ってくれてすごくすごーく嬉しい。
小籔さんも言ってたけど、「ダメな人間を見ている方が勉強になる」って本当なのよ。
脚本も、上手な脚本を読んでも「すごい」ってなるだけなんだけど、下手な脚本を読むとドキッとする。
あ、自分もこれやってるな、って気付かされる。第三者の目が育つからすごく重要。
「笑いザップ」はそういう番組の作りになってる。だから面白いし、すごくタメになる。若手芸人はみんな見てるんじゃないかな。
わたしごときが、脚本コンクールの審査員を10年ぐらいやらせてもらったんだけどね。
ダメな作品、プロになれない人っていうのは、上手く書こうとして嘘を書く人。
「笑いザップ」でもまさにそう。小籔さんが何度も「嘘をつく奴はダメだ」って言ってた。
「最近の人間はちっさいところでしょーもないウソをつく」とも。
とにかく人柄、人間性が全てだとね。お笑い芸人だと非常識、破天荒な人が良いようなイメージがあるけど、実は逆。
売れる芸人、売れる俳優さん女優さんは、まともな感覚がちゃんとある人なの。実はとても形而上学的な部分がちゃんとある人なのです。映画監督、作曲家、みんなそう。
そういう人は他人から好かれるし、先輩が面倒見てくれる。わたしもとにかく実力がないうちから仕事をたくさんもらえたからなんとか一人前にさせてもらった。
周りの人に可愛がられて。恐縮してたけど、わたしの素直さを買われていたのかもしれない。
「笑いザップ」でもダメダメな若手芸人が売れてる芸人のところに弟子入りとかするんだけど、まずは芸以前に「人間としてダメ」っていうところがよく分かる。
売れないからダメなんじゃなくて、ダメだから売れないのね。
人は本当にウソをつくんですよね。どの仕事をしても、いつもその壁にぶち当たります。だから、正直な人としか仕事しないことにしてる。
もうね、才能って「正直でいられる」ってことじゃないかっていうくらい大事。
ウソは自分をよく見せようとしてつくのよね。番組でも、やってないのにやったと言ったり、モテないのにモテるフリしたり。
ちょっとしたウソを小籔さんに見抜かれて叱られまくってた。小藪さん、本気で叱れる愛があるんだよなあ。
ウソってクセだからね、簡単には直らないところが難しい。で、ウソをつく人は結局何をやってもうまくいかないという。
言ってることも書いていることも、全部ウソだからね。それってやがてバレていくのよ。
「笑いザップ」は、普通なら見過ごされる「人間の甘さ」が明るみに出てくる怖い番組です。
そこが民放とは真逆で、人間の本当の姿が見られるから。キレイゴトは言わないからね。
わたし幸せです!なんて言う人が一番信用ならん。小籔さんのそういう感覚が大好きで、共感したりぐさっときたり。面白くてついつい見てしまった。
それで、気合い入って原稿も一気に書きました。ダラダラ書くより、刺激をもらって短時間で集中して書く。これも形而上学を学んで身につけたワザなのだった。
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