谷村典子(煌羅カンナ) 日々のつぶやき

長野日帰り

なんとかかんとか日々の予定をこなしています。でも取りこぼしているものもたくさんあって、フォローしきれていません。

 

今日は2月末かと思ってたけどまだ1月末だった。ここ数日予定の問い合わせが殺到していて。

 

3月の予定を必死に組んでいたら、アタマの中が「もうすぐ3月」になっていた。

 

そしたら2月のセッションのご依頼が来て、とても予定を組める余地はないんだけど、どうしても優先しなければならない方なので、予定をひねり出しました。

 

こうやって自分の体は追いつめられていくのよね、、、メンテナンス(鍼治療)も行けないし。

 

歯の治療をスタートさせたら結構大変なことになってるから通わないとだし。

 

優先順位の付け方って本当に難しい。自分がやりたいことが後回しになっている。でも全部自分が作っている現実だから、自分しか治せる人はいない。

 

なんでも一線を越えると本当に楽しくなる。その一線を越えるまでは、忍耐と努力は必要不可欠。

 

最近の人は、科学の発展で楽をすることを覚えているから(私もね)、努力しないでなんとかなるんじゃないかと思う。

 

そこが罠でね。ただ、科学の発展ってもしかしたら人間にとって本当に驚異かもしれない。もし今、岡本太郎氏が生きておられたらなんて言っただろうか。

 

1971年の大阪万博を率いたのが岡本太郎氏。万博は科学の最先端の研究を披露する場だとみんな思っている。ところが岡本太郎は違った。

 

「科学が人をダメにする」「大事なのは人間の力」と言って、縄文土器の凄さを見抜いた人。だから1971年の万博は、万博市場唯一「科学」を否定した万博だった。

 

その当時までは日本ってすごいアバンギャルドな国だったようですね。世界に『NO!」が言える国だった。万博で科学を否定するってすごいことだと思う。

 

それを政府が認めたわけだし。そして岡本太郎がリーダーになったので、当時の日本のすごい才能が集まった(川端康成、安部公房、黛敏郎、丹下健三など)。

 

みんな「岡本さんがやるなら!」と当時の日本の力が結集されたのが1971年の万博。だから当時6400万人ものひとが訪れて、世界に衝撃を与えたらしい。

 

今の日本じゃあり得ないことだけどね。日本人って欧米の言いなりにならない国民性だったのよね。

 

戦争で負けて、みんながショボンとなった時に、戦前からの精神性の高い人たちがまだ頑張ってくれてたのかなあと。

 

さてそれで。私は35年間、歯医者としては間違いなく日本のトップとも言える方に歯を治療してもらってました。

 

そのかたは大学病院とかじゃなくて、国立市の団地の一角の町医者で。でもインプラントを初めて取り入れた先生で、インプラントを歯科大学で教えていた方。

 

本もたくさん書かれていて、エラそうにしていてもいいのに、ご本人は町医者として患者さんと向き合うことを大切にされていた。

 

ものすごい人格者で、余計なことは一切喋らないけど、治療の腕は神がかり的にすごくて。

 

日本全国から国立の団地に患者さんが殺到して、7千人も患者がいたそうです。とにかく予約が半年後とかね、ただの町医者がすごい人気でした。

 

その先生がついに引退されてしまって。私は途方に暮れて、1年間歯医者に行ってませんでした。

 

でも虫歯ができたようなので、仕方なく阿佐ヶ谷の歯医者をいろいろ見に行って、最新式設備がすごそうな歯医者さんに通い始めたのね。

 

そしたらまあ、設備のすごいこと。個室が2つあって、それぞれ目の前にスクリーンがあって、池両前、治療中、治療後の歯の映像を流してくれるんです。

 

なんか、私は浦島太郎?????みたいな。

 

世の中は「歯医者の腕前」よりも最新式設備なんだなと。人間より機械。先生の腕は劣っていたとしても機械が助けてくれる。

 

その先生はお金持ちのおぼっちゃまらしいのですが、謙虚な方で、丁寧で、人柄がとても良かったのでそこに通うことに決めました。

 

なんかねえ、腕が良い人間味あふれる歯医者さんとか、もう絶滅期機種なんでしょうね。

 

ある方が、「歌はもう終わった」って言っていて。つまり機械でミキシングとかして声を操作できちゃおうから、生の声で歌う歌手もいなくなった。

 

人間の力が機械に取って代わられているのよね。まさに「2001年宇宙の旅」のテーマでもある。でもこの映画は1968年に作られているんだから。

 

スタンリー・キューブリック監督は、いずれ人間が機械にとって代わられる世界観を60年前に映画にしていたという。

 

でも岡本太郎氏じゃないけど、そんなんじゃ人間として生まれた楽しみは無くなってしまうし、そもそも科学は必要なの?っていう話になる。

 

人間ってなんだろう。人間にしかできないことってなんだろう。

 

そうやって考えていくと、予定に追われてる場合じゃないんだけど。人生あっという間に終わっちゃう。

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