煌羅カンナ 日々のつぶやき

奈々子さんへ

締め切り前なのですが、書かずにはいられない。

 

前回、生きているか死んでいるか分からない友達がいる、と書いたのだけど、やはり亡くなっていました。癌だと判明してすぐに亡くなったのだそう。

 

あまりのショックで泣きながら書いています。大事な友人を亡くすのは三人目だけれど、ショックに慣れるということはないのだと思い知らされる。

 

奈々子さんとはザルツブルグで知り合った。奈々子さんの人生で一番輝いていた時だったと思う。というのは、当時の奈々子さんは勤めていた職場を辞め、日本には二度と帰らないつもりでザルツブルグに来ていたから。

 

その一年前、出張でウィーンに来た時にオーストリア人男性と恋に落ち、奈々子さんは彼と結婚する予定でザルツブルグに来ていた。人生一番の勝負を賭けていた時だった。もともと綺麗な人だけど、その時の奈々子さんは本当に輝くばかりに美しかった。

 

私はザルツブルグには2ヶ月しかいなかったけれど、奈々子さんは彼氏とラブラブで、これから一生オーストリアで暮らしていくのだと張り切っていた。でもその後、彼氏とは結婚せずに別れることになり、奈々子さんは日本に帰って来た。

 

日本で奈々子さんの家に遊びにいくのは不思議な気分になった。家の中はザルツブルグそのもので、色々なグッズがセンス良く飾られていて、結ばれることはなかったけれども奈々子さんの中でザルツブルグはずっと特別な場所であり続けた。

 

その後奈々子さんは元の職場に復帰して、綺麗な方なのでその後も恋はしていた。奈々子さんの恋話は私が一番よく知っているのではないかと思う。どんな話もぶっちゃけてくれて、楽しかった。

 

人を恨んだりせず、ザルツブルグの失恋も仕方なかったのだと、いつもすごく前向きで純粋な人だった。そしていつも優しくて、私は奈々子さんならしばらく連絡しなくても許してくれるといつも甘えていたんだと思う。

 

だって、いつ連絡しても「嬉しい」と喜んでくれる人だったから。でもそういえば連絡がなさすぎるなあ、と気づいたのがつい最近。それまで年に2回ぐらいは会っていたのに、ここ4年ぐらい音沙汰がなかった。鈍感すぎる。

 

メールも携帯も家電も不通。この時点でやっと何かあったと気づいて、必死で探した。重病でもなんでもいいから生きていて欲しかった。亡くなったなんて思いたくなかった。最後に相談された恋話がどうなったのか、その後の話を聞くつもりだった。

 

ザルツブルグで知り合っただけに、思い出すのは美しい湖畔の景色ばかり。奈々子さんのFacebookに最後にアップされていたのもザルツブルグのクリスマスの写真。(この記事に同じ写真をあげました)

 

もう一度ザルツブルグに行きたがっていたけど、結局行けなかったのだと思う。私にとってもザルツブルグは実はすごく大事な場所なのだけど、辛すぎてもう行けないよ。

 

人生は儚い。本当に儚い。奈々子さんにいつでも会えると思っていたから、会えなくなったことが受け入れられない。ごめんね、連絡できなくて。「待っています」という最後のメールに応えられなくて。

 

今はどうしたらいいのかまだ分からないけど、奈々子さんのような別れは二度としない。大事な人は大事にする。絶対に。

 

MMS公認ガイド 谷村典子

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