人生50年過ぎて、友人たちも色々なことを抱えている。夫婦関係のことだったり、親の介護、子供の進学や恋愛や結婚、自分の健康問題。人生って本当に色々なことが起きる。
今年から、私が大学を卒業して入社した会社の同期たちが瞑想会に来たいと言ってくれたので、貸切瞑想会を開いています。先日3回目だったんですね。なんかね、みんなすごく良い人たちなのだ。入社した時に、人事部長が「選りすぐりの女子を採用したから、男子はお嫁さんにするならすごくお勧めする」とか言って、私たちは売り物かと反発したものですが。(実際に半分以上が社内結婚←オレ様も)
余談ですが、私はなかなか就職が決まらず、叔父の一声で会社にねじ込んで貰ったバリバリのコネ入社でがすよ。本当にあの会社に入るまではダメダメな人生で、会社で徹底的に鍛えて貰った。日本の会社って本当にすごい。お辞儀の仕方から電話の受け方、仕事の進め方、「君たちは幼稚園生と同じだ」と叱られ、徹底的に社会性を身につけさせられた。半年ぐらい研修があったんだけど、それだけお金を時間をかけてくれた。あの会社に勤めていなかったら今の私はない。なぜなら、フリーの仕事をする時は礼儀がすごく大事だから。人間的に信用される対応ができないと仕事は貰えない。あの会社から私の本当の人生は始まった。
今になってよく分かる。同期の女子たちがどんなに優秀かってことが。みんな、控えめだけど家事も子育てもしっかりやるし、今でも仕事をしている。性格も明るくて愚痴を言わない。みんなで話しているとすごく盛り上がるし悩みがないように見えるんだけど、本当は一人一人はたくさん問題を抱えている。この年齢だから何もない人なんでいないんだけどね。
普段はきっとどこでも愚痴もあまり言わないんだろうと思う。でも昔の友達は(22歳の頃から知っているわけで)気持ちを許すことができる。「実は、今ちょっと大変なのよ」って言える。その時はさらっと言っていただけだけど、帰ってからメールで「今の自分にとってすごく貴重な時間だった」という感想をたくさん貰った。なんだか泣けた。楽になれたなら良かったという気持ちと、頑張って欲しいというエールの気持ち。
最初に出会ってから30年だけど、人生って本当に色々なことがある。離れていた時間が長いから何があったかは分からないけど、顔を見ただけで伝わるものがある。でもそれでも、死ぬまでにたくさん経験しておいた方がいいと感じる。むしろ大変な経験の方が死んだ後に活きる。親友を亡くしてつくづく感じる。楽しかった思い出より、つらかった思い出の方が活き活きと蘇るから。その人の価値は「どれぐらい頑張ったか」で決まるんだな、と分かったから。
今年亡くなった有名人の人も、他人より頑張ったから多くの人の記憶に生き続ける。死んでから蘇るってそういうことなのかなと感じる。今を精一杯生きないと、生きた意味がなくなる。みんな頑張って欲しい。そして、時々癒しに来て欲しい。そんな人生交差点のようなサロンに育てて行きたいと感じている今日この頃。
モダンミステリースクール公認ガイド 谷村典子
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